前田敦子主演映画「もしドラ」を見て

1.ドラッガーと出会う前

高校野球をやっているなら甲子園を目指すのは当たり前でしょー!」

 

2.ドラッガーと出会った後

(1)マネージャーの資質

マネージャーにできなければならないことは、

そのほとんどが教わらなくとも学ぶことができる。

しかし、学ぶことのできない資質、

始めから身につけていなければならない資質が一つだけある。

才能ではない。真摯さである。

【真摯さ】

真面目でひたむきな様子

 

(2)組織の定義づけ

あらゆる組織において共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには

「我々の事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。

 

高校野球の顧客とは誰?

普通の答え:野球場の観客

ドラッガー「わかり切った答えが正しいことはほとんどない 」

ドラッガーの答え:高校野球に関わる全ての人(保護者、学校、高校野球連盟、部員も含まれる)

 

②野球部の定義とは

野球部が一生懸命練習するには、野球部はどういう組織で、何をするべきか決めなきゃならない

 

普通の回答:野球をするため

ドラッガー「わかり切った答えが正しいことはほとんどない 」

 

Q1.お金が目的ではないのになぜ野球をするのか?

A1.野球が好きだから

Q2.高校野球の顧客は何を求めているか?

A2.感動を与えること(部員含む)

高校野球の最大の感動は甲子園に行くこと

 

【野球部の定義】

高校野球に関わる全ての人に感動を与える。

【目標】

甲子園に出る。

 

(3)マーケティング

マーケティング(英: marketing)とは、企業などの組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその価値を効果的に得られるようにする」ための概念である。また顧客のニーズを解明し、顧客価値を生み出すための経営哲学、戦略、仕組み、プロセスを指す。

【物語内での手順】

①部員、顧問の状況を聞いて調査

②人間関係の問題解決

③練習方法の革新

 ・チーム制の導入

イノベーション

 ・組織の外にもたらすもの。古い常識を打ち壊し、新しい野球を創造する。

 ・古いもの(送りバント、ボール球投球)は捨てる。

 ・詳しいことは専門家(顧問の先生)に聞く。専門家にはマネージャーが必要である。彼らは理解してもらってこそ、初めて有効な存在となる。

シナジー

 ・陸上部との合同練習、家庭科部での食事、吹奏楽部、チア部の個人応援歌制作。

⑦人事異動

 ・キャプテン交代。現行人事で苦しんでいる人の問題点を解決。適材適所。

 ・失敗した人を外すべきか?→あえて外さないことで、その人が成長する可能性もある。人の成長を信じてプレイしてもらうことが、組織のためにマネジメントのすること。

 

(4)大事なのはプロセスか結果か?

ドラッガー

「組織構造は、組織のなかの人間や組織単位の関心を、努力ではなく成果に向けさせなければならない。成果こそ、すべての活動の目的である。」

「成果よりも努力が重要であり、職人的な技能それ自体が目的であるかのごとき錯覚を生んではならない」

「成果とは百発百中のことではない。百発百中は曲芸である。成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないことである。」

「仕事のためではなく成果のために働き、贅肉ではなく力をつけ、過去ではなく未来のために働く能力と意欲を生みださなくてはならない」

 

【私の解釈】

一番大事なのは「成果」であり、それに繋がるようなプロセスと結果はどちらも重要である。

成果とは長期的なものであり、短期的な結果が失敗だったとしてもそれを真摯に受け止めて次に活かせるのであれば、全く悪いことではない。結果を出せなかったとしても、目標に対して様々な努力を実施したならば、次のタイミングで結果を出すことができるだろう。この場合、その時点では結果よりプロセスが重要だった、ということもできるし、最終的には結果を出す必要がある、とも言える。

逆に、短期的な結果が成功だったとしても、何かを犠牲にして次の結果につながらないようではダメである。また、どれだけいいプロセスを踏んだと思っていても、100年経っても結果が出ていなければダメである。

つまり最も大事なのは成果であり、成果を出すためには努力するプロセスを積み重ね、時に途中途中の失敗した結果を真摯に受け止めることが大切である。